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現場で働く人の人材開発とキャリア支援〜大同特殊鋼の実践知に学ぶ~

現場で働く人の人材開発とキャリア支援〜大同特殊鋼の実践知に学ぶ~

未分類

2026.4.15


製造現場の人材育成は、若手の定着、技術継承、多様化する人材へのマネジメント対応など、複合的な課題に直面しています。

大同特殊鋼株式会社では、入社1年目から係長クラスまでを一貫して支える教育体系を構築し、研修の共通言語化や受講後のフォローを徹底

若年層の離職抑止と現場定着に手応えを得ています。本レポートでは、その実践知と設計思想を整理します。

 

    ●イベント実施   2026年2月10日
    ●ゲスト 大同特殊鋼株式会社 エキスパート採用育成室
          犬飼 勇(いぬかい いさむ)氏
       進行   株式会社日本マンパワー 黒田留以(くろだ るい)

     

    本ページではイベントレポートの一部をダイジェストでご紹介しています。
    全文は、資料ダウンロードにてご覧いただけます!

    はじめに現場の離職課題と、大同特殊鋼が向き合ったテーマ

    黒田留以(くろだ るい)

    株式会社日本マンパワー コンサルティング部部長

    日本マンパワー黒田:「現業」という言葉が、馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。まず、現業の定義から始めさせてください。

    厚生労働省の定義では、現業とは「事務技術部門以外の部門」を指します。製造業、流通業、運輸業、インフラ系企業、サービス業など、生産作業や販売、サービス、工事等に従事する職種の総称です。

    ※現業の定義に関する参照元は こちら

     

    人手不足の深刻化、人材の多様化に伴うマネジメントの難易度上昇、ベテラン層の退職による技術継承問題など、現業職を取り巻く課題は多岐にわたります。
    とりわけ、若手社員の離職率上昇やモチベーション低下は、現場の人材確保に直結する問題として、多くの企業様が頭を悩ませています。

    今日は、「若手社員の定着」に正面から向き合い、体系的な人材育成プログラムを構築してきた大同特殊鋼様のお取り組みについて伺います。

    1若手社員の定着を支える「育成体系の再構築」

    本イベントの前半では、若手社員を中心とした「エキスパート研修体系」について、犬飼氏より詳細なご紹介がありました。
    近年の離職傾向や現場課題を踏まえ、同社がどのように育成施策を見直し、体系化してきたのか。
    ここでは、研修設計の背景と各階層での学びのポイントをまとめます。

    犬飼 勇(いぬかい いさむ)氏

    大同特殊鋼株式会社 エキスパート採用育成室

    (1) なぜ見直しが必要だったのか

    2020年のコロナ禍、社会全体が大きな不安に包まれました。

    当社も、社員が対面で集まる研修などを中止せざるを得ませんでした。

     

    対面での研修やコミュニケーションの機会が大きく制限され、その影響もあり、一時的に離職率が前年と比べて増加しました。特に、入社3年目までの社員の離職が深刻でした。

    仕事を覚え、まさにこれからという時期に、現場を去ってしまう。これは現場にとって危機的な状況でした。

    そこで、若年層の離職を防ぎ、より長く働いてもらえるよう、研修内容と体系の見直しを図っていくことが決まりました。

    (2) 理念と行動指針を“育成の基準”に変える

    研修体系の見直しにあたり、私たちは、まず足元を見つめ直しました。当社は、2016年の創業100周年を機に、「素材の可能性を追求し、人と社会の未来を支え続けます」という経営理念を制定しています。

    また、この理念を実現するため、5つの行動指針を定めています。

    ・高い志を持つ
    ・誠実に行動する
    ・自ら成長する
    ・チームの力を活かす
    ・挑戦し続ける

    社員は、毎年、この行動指針に基づき、「人材育成シート」を作成します。しかし、指針はあっても、若い社員にとって具体的な成長のイメージは持ちにくかったのではないかと思います。
    また、以前は、若年層がどう成長していくべきか、明確な基準がありませんでした。

    そこで、エキスパート採用育成室で、経営理念・行動指針を踏まえ、若手社員の成長モデルを示す「能力開発ガイドブック」を作成しました。

     

    ~資料をダウンロードして、この続きをご覧ください!~

     

    現場で働く人の人材開発とキャリア支援〜大同特殊鋼の実践知に学ぶ~

    2学びを現場につなげる「伴走」と「共通言語化」

    2部では、研修を現場につなげるための実践に焦点を当て、犬飼氏と黒田による対談形式で議論を行いました。

    フォローアップの仕組みづくりや、階層を超えて同じ概念を共有できるようにする「共通言語化」の取り組みなど、研修を現場で活かすための具体施策が語られました。

    (1) 多層で支えるフォローアップの仕組み

    黒田

    貴社は、研修受講後のフォローアップに、とても注力されていますよね。

    犬飼氏

    そうですね。研修受講後、受講者には「振り返りシート」と「行動計画シート」を作成してもらっています。

    ●振り返りシート
    研修での気づき・学びを記入し1ヶ月以内に提出。上長コメントは必須。

    ●行動計画シート

    「1年後の目標」や「行動目標」などを定め、定期的に振り返り・記入

    犬飼氏

    配属2・5・7年目研修の場合、上司の班長・工長がシートにコメントを書き、その上の係長もシート内容を確認しています。
    さらに、育成室で全シートに目を通し、必要に応じて、受講生に声かけや伴走をしています。

    監督職にとっても、「部下はこのようなことを考えているのか」と知る機会になっており、現場での対話のきっかけの一つになっているようです。

    (2) 成長実感・自己肯定感を高める関わり

    犬飼氏

    受講者の「行動計画シート」を見ていると、半年後の振り返りコメントで「立てた目標が達成できなかった」と書いてくる社員が一定数います。そのような場合、受講者本人の状況や受け止め方を踏まえて関わるようにしています。

     

    まず、受講者にとって「目標が大きすぎた」という場合があります。そこで重要なのがスモールステップです。小さな目標を積み重ね、本人が成功体験をしっかり感じることで、「じゃあ次に行こう」と前向きに動ける状態になれるよう、サポートしています。

    犬飼氏

    一方、若手が書いた目標が、周囲の経験者の目には物足りなく映ることもあります。その場合も、「この目標が、本人が今の力で出したベストの目標なんだ」と受け止め、まず認めることが大事だと思っています。

    周囲が目標を肯定的に受け止めることで、受講者本人の挑戦意欲が高まりやすい―これまでの経験から、そう感じています。

    (3) 言葉をそろえたことで現場が変わった

    ①研修全体で言葉を揃える取り組み

    犬飼氏

    研修で学んだことを、現場で“同じ意味”で語れるようにする―この共通言語化が、研修の効果定着の要だと思っています。

    以前は複数の会社に研修を依頼(※)していたため、同じ概念でも言葉や表現が異なり、階層間で認識がズレることがありました。

    ※班長など監督職向けに、法律で定められた内容を教育する研修を除く

    犬飼氏

    そこで、研修会社を日本マンパワーさん1社へ集約し、階層ごとに講師を固定。使う言葉と定義を統一したことで、現場の会話が格段にそろいました。

     

    若手と工長・係長が同じ言葉で話せるようになったのは大きいです。研修で学んだ内容がそのまま職場に持ち帰られ、『あ、あの研修で言っていたことだよね』と共通理解が生まれやすくなりました。」

     

    続きは資料ダウンロードで

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